国道27号線で事故死。
私のとんでもない不注意からの事。
信じられない思いです。
桜見に出かけたのです。
久方ぶりに犬も散歩。
川べりの鉄橋の下あたりに今は八重桜、関口が満開のはず。
無論、猫は連れていくつもりはありません。
家の中に閉じ込めたはずでした。
ところが何度詰め込んでもまた飛び出して……
結局一緒に連れていく破目になったのです。
ずっと海岸ぞい、
見え隠れしながらついてきていたのですが、
一か所、国道127号線を渡るところがありました。
国道の向こう側にあるポストに1通投函をと思ったのです。
急ぐ必要もない郵便を、なぜ?
疾走する車におびえながら、
必死で私たちを目指すピケ子。
一歩遅れて向こう側に取り残されていて、
そして、そのまま車の列の中に敢然と飛び込んだのです。
私の悲鳴で車は急停車、
私は縮こまって横向きに倒れているピケ子を抱え上げ……
その時はピケ子はまだ暖かで、
微かな希望も持ってピケ子を抱いてそろそろと家に向かい……
今、八重桜の中で冷たくなった美しいピケ子がねむっています。


お茶目さんで、聡明で、
ワンちゃんたちが大好きで、
いつもワン君たちを追っかけていたピケ子が、
珍しくおとなしくじーっと。



その横で美しくもなく、
聡明でもない、
ただ無慈悲なだけの役立たずのボロクズが、
転がって泣いています。