2015年10月20日

鈴木芳子詩集『嘘のように』

この頃は誰かが横に寝に来る
結構大きな寝息だ
昨夜「相棒」を観ていたので
杉下右京かもしれない

なかなかの場面だ。
鈴木芳子詩集、『嘘のように』から。
詩編「晩夏」の冒頭である。

舞台は栃木県矢坂、
不可思議な世界が開かれていく。
以下は作者、鈴木芳子氏に送った私の礼状。

『嘘のように』拝見、ありがとうございます。
嘘のように、おもしろかったです。

杉下右京さんとお休みになってるなんて、羨ましいです。
私の母は、一貫して洋画ファン。
元旦の正夢で、ウイリアム・ホールデンとか、
ケーリー・グランドとか
アラン・ドロンと泳いでる夢を見たとか、自慢たらたらでした。
毎年違うのが、移り気な母らしくて、なんとなしガクっときてました。

皆様で秋の陽を浴びて、
嘘のように穏やかに、しずもうとされている……
なにかウットリしてしまいました。

私の夫は41才でガン末期を宣告され、
なんとか業苦の中を生き続け、53才で、亡くなりました。

「心配するな、俺は大丈夫だ、
 これでいいんだ。
 これで満足なんだ、看病ありがとう。」

最期にきて、笑い続け、大笑いのうちに亡くなりました。
鈴木ワールドの嘘のように静かなそして豊かな世界を知ることなく……
やはりかわいそうでなりません。

ちょっと似たタイトルの朗読会の案内も入れます。
なんでしたら、ここで朗読、飛び入りでされませんか?

2015朗読会「夢の罠」.jpg

10月19日


以上が私の手紙の全文。
以下は鈴木芳子詩集の最後に置かれた詩編「遭遇」

「遭遇」鈴木芳子.png

見事な詩編だ。
何も言うすべがないい。
なぜか、絶句、涙にくれてしまった。



posted by あがわい at 20:40| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする