2014年04月16日

照手姫、その後

照手姫2.jpg
まだまだ咲いてる、散らないのがいい。
中国では桜より、桃。
日本は散るのが好きなのかな?

花桃、照手姫は長生き。
同時期に咲いてた吉野桜、赤桜、
皆散り果てたあとも、こうして咲いてて頼もしい。
これからは照手姫、増やしたい。







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2014年04月05日

4・5/2014

産卵

わたしの肉の裂けたところから
小さな虫が
つぎつぎとわいては
とびだしていく

腐臭を放つ水辺をとびかい
交尾をくりかえしては
また
わたしの肉に
卵を産みつけて戻ってくる

そうして わたしの中に
無数の目ができる
目の数だけ世界が映る
狂いそうなほど



高階杞一詩集『千鶴さんの脚』から。
四元康祐撮影の写真と対応して書かれた詩。
 
どの詩にも写真がついていて、
時に意外な写真がついていて、いくつにもイメージが増殖、
複雑な幾層の層を持つ個人の、その「狂いそうなほど」大量に
降り積もった中のある1日をちらりと提示する。

人は複雑な生き物だ。
どうのこうの言葉で簡単に言い表す事は、できない。

すっかり、阿呆になって、
そこらの川でも下の海でも投げ込もうが誰も拾わないだろうと
つくづく我が身を断念している私でさえ、そうだ。
入り組んで錯綜して、訳判らない。
(名前が猥雑の猥。せめて名前だけでも簡単にしたい。
 阿賀ワイとカタカナに変えたらどうだろうか?)

どんなナマクラ者にさえ、沢山の情報は入り込み、
肉の中で産卵、そこでまた増殖。
宿主を変質させてしまう。

 ―― 私は誰? 私は誰? 

真夏の日に高階杞一さんは、海岸を千鶴さんと歩いている。
その中の一羽?

 ―― いいえ、いいえ

その1羽と思っていたのでしょう? 
でも私は実は千羽でいたのです。
これでは、あなたは狂ってしまう、
それで、ぱっと私は消えたのです。
 
 「千鶴さんの脚」はこう言ってニヤリ、ぽいっと点になって、見えなくなりました。 
発行・澪標(みおつくし)  ¥1500


増幅とか産卵とか、
同型のものが増えていくことが気になってならなかった。
以前書いた絵。
4_5_001.jpg
衣装だけが鮮明、人部分、顔部分は彩色も省略、
なかばないものとして個人が成立している。
顔がある、とか、しっかりした意見、または
見解があるということを疑惑している為に、
こういう絵になったのかどうか。
4_5_002.jpg
アヤランとの合作。

イガイガボンの朗読舞踏の報告、羊女神の表紙も子羊の増殖を描いてるが、
これは顔が全く同一である。 だから子羊は怖い。
4_5_003.jpg

高階詩集は、多数の中に見え隠れする個人、
同一化をされえない部分の個人を、そって掬い取る。
さりげない風情で……。





posted by あがわい at 23:44| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする